【製薬業界向け】アンケート回答率は70%!喘息患者さんに情報をお届けし、その後の行動変容を調査

 

アストラゼネカ株式会社

目的


新しいデジタルチャネルを活用して、患者さんの喘息に対する理解を高めたい

施策


Vヘルスナビのミッション、ラリー機能を活用し、喘息についての情報をお届けして、その後の行動変容の調査を実施

効果


施策全体を通して想定していた数よりも多くの方が参加し、行動変容を促すことができた


アストラゼネカ株式会社

アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業です。
日本においては、オンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患、およびワクチン・免疫療法を重点領域として、患者さんの人生を変え、健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。
 


今回は健康関心層にアプローチできる歩数計を基盤としたヘルスケアアプリ、Vヘルスナビを活用して行った「行動変容調査」について、アストラゼネカ株式会社 コマーシャルエクセレンス本部 Innovation Partnerships & i2.JP Directorの劉雷氏に伺いました。
 


CCCMKと取り組もうと思った経緯について

まず初めに、どのような背景があり、Vポイントのデータを用いたお取り組みに至ったのかお伺いしました。

「今回実施した取り組みは、喘息の領域です。喘息患者は国内で推定1000万人程度(※)いると言われており、症状の重症度によって治療のアプローチが異なります。例えば、喘息の領域でも数年前から生物学的製剤という新たな治療法が、従来の治療法ではコントロールが不十分な重症喘息の患者さんに対する治療の選択肢として適用されるようになるなど、新しいエビデンスや医薬品の登場に伴い、定期的に学会での議論を経てガイドラインが更新されています。

また、治療においては個々人の患者さんに最適な治療法を考える“Precision Medicine”と、喘息の多様な臨床症状と患者さんごとの背景などを検討して最良の治療法を選択する“Treatable traitapproach”を 見据えた診療が重要となってきており、医療従事者と患者さんのコミュニケーションの重要性が高まっています。

一方で視点を患者さん目線に合わせると、これまでの患者調査でいくつかの困りごとが分かってきており、 ①自分の疾患の重症度への理解、②比較的新しく登場をした治療法を含め、さまざまな治療法があることの理解、③自分の状態と治療に関する医師とのコミュニケーションの仕方、これらいずれにおいても課題があることが分かりました。
一般社団法人 日本喘息学会

近年医療業界では、Shared-Decision-Making(SDM、共有意思決定支援)という概念が定着しつつあります。医療従事者とのコミュニケーションを通じて、患者さんが意思決定に参画することで、より患者さんのニーズに合った選択に至るプロセスです。この概念の実現のためには、医療従事者だけでなく、患者さん自身が疾患のみならず、適切な治療の選択肢に関しても認知、理解を深める必要があります。

我々は医薬品メーカーとして、その一助となるよう疾患啓発サイトの運用や市民公開講座の開催、喘息患者さん向けのLINEアプリなどを提供してきました。これら以外で、疾患について理解を深めていただき、行動変容を促す新たな施策の可能性を検討しておりました。

そんな中、Vポイント(当時Tポイント)のデータを用いた疾患啓発や行動変容に関する取り組みの話を聞き、ターゲティング精度とリーチサイズに加え、継続的な関係性を築けるコミュニケーションと結果のトレーサビリティに可能性を感じ、検討開始に至りました。」

 


アンケート回答率は70%!Vヘルスナビを利用してみて

今回のお取り組みではVヘルスナビで3Stepに分けてその後の行動変容を調査しました。

Step1では「ミッション」機能で呼吸器系疾患に関わる自覚症状がある方の中から、喘息に悩みを持つ方を見つけ出し、Step2で該当される方に対して「ラリー」機能によって疾患に関する情報をお届けし、Step3ではその後の行動変容を「ミッション」機能で調査/検証しています。
 

 
Step1の「ミッション」では70%の方にご回答いただき、喘息に関するお悩みをヒアリングしました。この結果についての率直な感想を劉氏は次のように語っています。

「呼吸器系疾患に関わる自覚症状がある方のうち70%の方に回答いただけたのは、一般的なアンケート調査と比較しても高い反応率でした。ここがその後のラリーなどの取り組みの入口になるため、多くの方に回答いただけて良かったです。また、ここで回答いただく選択肢は、結果を検証する際のクロス集計に関わる重要なポイントですので、かなり慎重に設計しましたね。」

Step2では喘息に悩みを持たれる方に疾患の基礎情報や治療の選択肢を知ってもらえるように、ラリー形式で情報を届けました。その結果、配信した45%の方がラリーに参加し、参加者の85%がゴールコンテンツまでご覧になられ、この結果について劉氏は次のように回答しました。

「こちらも企画時に設定した目標KPIを超える結果となりました。情報に一度接触するだけでは人間の行動はなかなか変わらないので、ラリー機能で一定歩数を歩く度に情報が投げかけられ、継続的な関係性を築ける施策は行動変容を促すにあたり有効と感じました。

また、『情報をお送りした方がその後どういった行動をとられたのか?』、取り組みの有効性について実際に検証できる点がとても良いと感じます。」

Step3ではその後どのような行動変容があったのかを調査/検証した結果、Step2参加者のうち約4割の方が「専門医を受診した」「医師に治療薬について相談した」など何かしらの行動変容を起こしていました。この結果について劉氏は次のように語っています。

「アンケート手法としての限界はありますが、プロジェクトのインパクトを数字で評価できる点では定量的で信頼できるものでした。また、『専門医を受診した』『医師に治療薬について相談した』という選択肢を選んだ回答が多く、患者さんが今回のプログラムを経て医療従事者とのコミュニケーションを開始し、SDMを促したことを示唆しています。これまで、患者さんと医療従事者の間に存在する情報/知識の格差が、SDM形成のボトルネックの一つだと指摘する声もありました。今回の施策のように、喘息に悩みを持たれる方に複数回に分けて情報を届け、医療従事者とのコミュニケーションを開始するなどの行動変容を促すことができたのはポジティブに捉えています。」


施策結果に評価

各Stepの施策効果は満足いただけたようですが、最後に施策全体を通しての統括もお伺いしました。

「喘息に悩みを持たれている方の行動変容調査は初めて行ったのですが、施策全体を通しての結果は新しいインサイトが多く、想定したKPIなども達成できました。キャンペーンサイトへの流入も確認でき、各施策後の結果レビューは社内でもポジティブな評価でした。
3ステップの施策では想定していた数よりも多くの方に回答いただき、行動変容を確認することができたと思います。

また、最終どのようなクロス集計があれば多面的に結果を評価し、インサイトを抽出できるのかのサポートを受けることができたり、さまざまな仕掛けを事前に提案していただけたりと、大変心強かったです。」

最後に今後貴社が目指していることをお伺いしました。

「アストラゼネカでは『イノベーションを通じで患者さんの人生を変えるリーディングカンパニーを目指す』ことを活動のビジョンにしております。その為に必要な課題の特定と解決を、最良のパートナー企業と行っていくことで、より健康な社会の実現を目指していきたいです」


さいごに

Vヘルスナビは現在220万ダウンロード、アクティブ率50%(※)を達成しているヘルスケアアプリであり、引き続き成長を続けています。 このプラットフォームのユーザー基盤、高いアクティブ率を活かした施策の実施、そして施策後の効果検証までを一貫して行いました。

CCCMKホールディングスでは、目的に合わせてVポイントのデータを活用し、パートナー企業のみなさまと共に取り組んでまいります。

※2024年11月時点


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