グミ市場の変化を分析!人気のペタグーグミ・果汁グミ・タフグミ購買者の違いは?
こんにちは、CCCMKホールディングスの北村です。
グミは昔からあるお菓子の一つではありますが、UHA味覚糖による“水”をコンセプトとした新感覚の透明グミである「水グミ」が、日経トレンディ2023年12月号の2023年ヒット商品ベスト30 (※)にランクインするなど、近年新商品は数多く発売され注目度が増しています。
※参考:低カロリーも人気要因、UHA味覚糖「水グミ」 派生型「氷グミ」も:日経クロストレンド
今回は、そんなグミのお菓子市場における購買状況の推移や、人気の「ペタグーグミ」「果汁グミ」「タフグミ」の購買者の違いを分析してみました。
詳細な分析結果やコラム内でご紹介しきれていない各グミのお菓子・飲料の併買データがわかる資料はこちらからダウンロードいただけます。
■こんな方にオススメ!
・お菓子・グミ市場の変化を知りたい方
・性年代や志向性によるグミ購買ブランドの違いを知りたい方
・ID-POSデータを活用した分析に興味がある方
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目次[非表示]
今回のデータについて
今回使用するデータの抽出定義は、以下です。
期間:2020/4/1~2023/11/30
抽出元:多種多様なTポイント商圏内の日用品・食料品カテゴリの購買
対象者:全国・16~89歳の男女
グミの購買状況の変化
2020~2022年度までの3年間でのお菓子カテゴリの購買点数の変化から見ていきます。
お菓子カテゴリを見てみると、上位カテゴリは「スナック」「チョコレート」でした。各ジャンルの購買点数は2020~2021年度にかけて増加し、2021~2022年度にかけて減少しているのが特徴的です。
一方、わずかではありますがグミカテゴリのみ2年連続で増加傾向にありました。このデータからもわかる通り、グミ市場は伸びているといえます。
グミの売り上げ点数ランキングに注目!
続いて、さまざまなTポイント提携先での購買データをもとに2020~2022年度のグミの売り上げ点数ランキングTOP20の推移に注目してみます。
3年間の推移でみると、ソフト系のグミが占める割合が高いことがわかりました。
ここからは順位の変動があった3つのグミを見ていきます。
■ペタグーグミ
まず、ノーベル製菓「ペタグーグミ」は2020年度にはコーラ味が54位、2021年度はコーラ味が28位、グレープ味が52位と、TOP20にはランクインしていません。ですが、2022年度にはグレープ味が17位、コーラ味が21位と大幅に順位を上げています。
オリジナルキャラクター「ペタグー」の形をしたかわいい見た目と、薄くて硬い噛みごたえのある食感が特徴です。
シュールなTVCMが2022年3月以降ネットでも話題になったことも売り上げ点数が伸びた要因かもしれません。
■果汁グミ
次に明治「果汁グミ」は2020年度には、ぶどう味が3位、温州みかん味が13位、2021年度ぶどう味が3位、温州みかん味が12位と、いずれも人気です。
2022年度になると、ぶどう味が9位、温州みかん味が23位と、前年度と比較すると少しランクダウンしていますが、ぶどう味はTOP10に入り続ける定番ロングセラー商品です。
こちらは"濃厚なフルーツの味わい"と"硬すぎず柔らかすぎない弾力"が特徴です。
■タフグミ
最後にカバヤ「タフグミ」は2020年度には17位、2021年度には15位、2022年度には6位と年々順位が上がってきています。
"高弾力食感とサワーパウダー"が特徴の大粒ハードグミで、日本マーケティングリサーチ機構による調査において「集中したいときに食べたいグミブランドNo1」 です(※)。
※参考:タフグミが集中したいときに食べたいグミナンバー1を今年も獲得! | カバヤ食品株式会社
ペタグーグミ、果汁グミ、タフグミの購買者を比較!
ここからは、こちらの3つのグミの購買者にどのような違いがあるのか、グミ全体の購買者と比較して分析していきます。
基本属性
まず、グミ自体の購買者にはどのような特徴があるのか、お菓子購買者と比較して見てみます。
男女別で見てみると、グミ購買者はお菓子購買者と比べ女性の割合が高い(+8.2pt)結果になりました。
なかでも女性では、お菓子購買者と比べて15~49歳でお菓子購買者の割合を上回っており、特に40~44歳女性の割合が高い(+5.0pt)結果です。
ここからは順位の変動が大きかったペタグーグミ・果汁グミ・タフグミをグミ購買者と比較して分析してみます。
まず基本属性に注目してみると、下記のような特徴がありました。
■ペタグーグミ
・性別:女性の購買が73.3%
・年代:40代前半女性に最も買われている(+3.2pt)
■果汁グミ
・性別:女性の購買が74.6%
・年代:30~40代前半女性がボリュームゾーンだが、他と比較しても70代前半の構成比が高い(+1.2pt)
■タフグミ
・性別:男性が41.9%と他グミと比べて男性の割合が高め
・年代:30代前半が最も構成比が高い(+2.6pt)が、15~64歳すべてで男性の構成比が高いため、男性に広く買われている
そもそもグミは女性人気が高いですが、タフグミは他グミと比べて男性人気が高いことがわかりました。
ここからはそれぞれのグミの購買者像について、深堀りをしていきます。
ライフスタイル
まずはライフスタイルアンケート(※)をもとにライフスタイルに注目してみます。
※ライフスタイルアンケート:T会員のみなさまに、サイト上で任意で回答いただくアンケート情報
■ペタグーグミ
・家族:既婚で子どもありの割合が高い(既婚が+2.4pt、同居子どもありが+8.1pt)
・職業:パート・アルバイトが多い(+2.4pt)
・趣味:1位美容、2位ファッション、3位SNS
■果汁グミ
・家族:ペタグーグミ同様、既婚で子どもありの割合が高い(既婚が+1.4pt、同居子どもありが+0.6pt)
・職業:専業主婦が多い(+1.5pt)
・趣味:1位読書、2位健康、3位音楽鑑賞
■タフグミ
・家族:未婚で子どもがいない割合が高い(未婚が+5.9pt、同居子どもなしが+6.6pt)
・職業:会社員・公務員が多い(+3.4pt)
・趣味:1位スポーツ、2位ゲーム、3位スポーツ観戦
ライフスタイルでは、ペタグーグミと果汁グミは既婚子どもありの割合が高い点が似ていましたが、趣味に違いが出ました。
また、タフグミは独身会社員の割合が高いという特徴がありました。 ペタグーグミ・果汁グミは30~40代女性、タフグミは20~30代男性の割合が高いなど基本属性の違いもあったことから、他グミと比べて購買者像が大きく異なりそうです。
志向性
次は志向性(※)について見てみます。
※志向性:T会員の性別・年齢・お住まいの地域や購買情報・サービス利用情報などをもとに、機械学習によって算出された推計値
■ペタグーグミ
食:ファストフード好き(+2.7pt)、同じもの頼みがち(+2.5pt)、一家団欒タイプ(+2.2pt)
住:戸建て派(+2.4pt)
遊:近場好き(+2.6pt)、イベント好き(+2.0pt)、家族優先タイプ(+1.8pt)
働:家族優先タイプ(+1.0)
情報/販促:ネット口コミ重視(+2.4pt)、テレビに影響される(+2.0pt)
ペタグーグミは、音楽にのって踊るかわいらしいキャラクターが突然豹変するシュールなCMが放映されてネットでも話題になりました。「テレビに影響される」タイプのため、トレンドに敏感な層に買われているのかもしれません。
■果汁グミ
衣:着心地重視(+1.4pt)
食:大手メーカー好き(+1.2pt)、国産食材好き(+1.1pt)
住:安心優先タイプ(+1.3pt)
遊:インドア派(+0.9pt)、休日のんびりタイプ(+0.8pt)近場好き(+0.8pt)
働:家族優先タイプ(+1.0pt)
果汁グミは「大手メーカー好き」や「国産食材好き」と、食に関して安心感を求める傾向がみられました。
■タフグミ
衣:有名ブランド好き(+2.2pt)
食:単品好き(+2.2pt)、テイクアウト派(+1.6pt)
遊:1人遊びタイプ(+2.7pt)、Used好き(+2.0pt)、ガジェット好き(+1.6pt)
働:仕事優先タイプ(+1.2pt)
共通:夜型(+2.4pt)
タフグミは他グミと異なり、「仕事優先タイプ」の傾向が見られました。
職業「会社員」が多いことも関係しているのかもしれません。
年齢・性別・指向性などが購買ブランドに影響する
今回、さまざまな角度で分析してみた結果、例えばそれぞれのグミで下記のような購買者像が浮かんできます。
■ペタグーグミ
共働き家庭でトレンドに敏感な30~40代女性
■果汁グミ
定番人気で安心感のある商品好きで家庭優先タイプの30~40代女性
■タフグミ
働き盛りの独身30代男性
年齢や性別だけではなく、志向性によっても購買するグミのブランドに違いがあることがわかりました。
今回はご紹介しきれていませんが、お菓子・飲料の併買データにも各グミ購買者の違いが出ていました。併買データや今回ご紹介した分析結果の資料はこちらから無料でダウンロードいただけます。ぜひご覧ください!
■こんな方にオススメ!
・お菓子・グミ市場の変化を知りたい方
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北村萌|マーケティングチーム
インサイドセールスでの経験を活かしながら
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