EV関心層の広がりを分析!日常使い層から イベント・旅行使い層へ拡大?
こんにちは、CCCMKホールディングスの永田です。
地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を減らすため、さまざまな取り組みが進められています。自動車において、日本では「2035年までに新車販売で電動車100%を実現」 という方針が定められています。軽自動車の電気自動車(EV)も発売され、生活者にとっても電気自動車(EV)を身近に感じ始めた方もいるのではないでしょうか?
今回は電気自動車(EV)に関心が高い人の特徴を、T会員の購買・行動データと独自のアンケート結果を分析し読み解きます。
(以降は電気自動車を「EV」と表記します。)
詳しい分析結果は資料にまとめておりますので、お気軽にダウンロードください。
■こんな方におすすめ!
・自動車メーカーのマーケティングご担当者さま
・EV購買の優良見込み客へアプローチしたい方
・EVに関する生活者の意識をマーケティングに生かした い方
目次[非表示]
今回使用するデータの概要
今回分析に使用したデータは以下の通りです。
【分析対象データ】アンケートデータ、ライフスタイルデータ、顧客DNA※
【アンケート調査概要】
調査地域:全国
調査対象者:男女22~64歳のT会員
調査期間:2023 年7月13日(木)~2023年7月19日(水)
アンケートにて、以下の意向を聴取しています。
・「EV関心層」「非関心層」
・「EV関心層」の内、関心のあるEV種類(国産車/軽自動車/輸入車)
EV関心層はアクティブ派?
最初に、EV関心層と非関心層をCCCMKホールディングスの「ライフスタイルデータ」「顧客DNA」で比較し、特徴を調べました。(図1)
(図1)
EV関心層は子供と同居する家庭で休日は旅行などアクティブに活動する傾向、EV非関心層は未婚者が多く、一人で行動することが好きな傾向が見られました。
EV保有者とEV非保有関心者の比較
次に、EV関心層をすでに保有している「EV保有者」と関心はあるけれどもまだ購買まで至っていない「EV非保有関心者」に分けて比較してみましょう。(図2)
(図2)
EV保有者では「既婚が多い」「住居は持ち家一戸建て」が多く、 EV非保有関心者では「未婚が多い」「賃貸マンションに居住」と異なる特徴が見られ、趣味・志向性に「スポーツ観戦」や「ポイント重視」「住まいは中古物件好き」といった傾向が見られました。
現在EVを保有している方とこれから購買しようとする関心者では、タイプが異なるようです。EV市場に新しい関心層が流入しているのかもしれません。
旅行 ・レジャー好きが新たなEV購買層?
次に、EV保有者とEV非保有関心者の意識や行動の違いをアンケートの結果から見ていきましょう。
(図3)
EVに関心を持った点を比較すると、「燃料代が節約できる」が7割前後で最も高くなっていることは共通していますが、EV保有者では「加速が滑らか」「静か」がEV非保有関心者と比較して高く、EV非保有関心者では「今後主流になりそう」「環境にやさしい」がEV保有者と比較して高いという傾向が見られました。
普段の車利用についても見ていきましょう。EV保有者とEV非保有関心者のどちらも「日常の買い物」「ちょっとしたお出かけ」という使い方が高くなっていますが、EV非保有関心者では「日帰り旅行・レジャー」(61.3%)「宿泊を伴う旅行」(45.4%)が続いており、EV保有者と比べても高いスコアとなっています。(図4)
(図4)
EV保有者とEV非保有関心者の人物像の違いや意識や行動の違いを見てみると、異なる点が多く、これまでEVを購買対象としていなかった生活者の中から購買検討者が出てきていると考えられそうです。充電する場所が少ない、航続距離が短いなどの課題が指摘されてきたEVですが、EV普及に向けてインフラ整備が進められています。EVの運転環境が整うのと同時に、新たなEV購買者によって使い方も広がっていきそうです。
関心のあるEV種類(国産車/軽自動車/輸入車)別の車や運転に関する意識
最後に、関心のあるEV種類(国産車/軽自動車/輸入車)別に、車や運転に関する意識を見ていきましょう。(図5)
(図5)
輸入車の関心者では「車に関する情報を積極的に見ている」「購入 するなら見た目がカッコいい車を選ぶ」「車を選ぶことにワクワクする」が他よりも高くなっています。軽自動車の関心者では「車に関してはできるだけコストをかけたくない」「車は日常的な交通手段である」が他よりも高くなっています。やはり、車を選ぶ基準や掛けるコストへの意識には大きな違いがありそうです。
日常使い層から イベント・旅行使い層へ拡大?
EV関心層の人物像を調べていくと、保有者と非保有関心層のライフスタイル等の違いから、これまでと異なる層がこれからの購買者層になりそうだということがわかりました。
新しい車としてEVの初期関心層が購買した段階から、EVが普及していく次の段階に向かっているようにも見えます。また、インフラ整備が進められている中で、日常使いからイベントや旅行などへの広がりが想像される結果も見られました。
環境変化の中で、これからの顧客層をしっかり分析していくことがますます重要になってきます。無料ダウンロード資料にはこちらでご紹介した分析データ以外の結果も掲載していますので、ぜひご覧いただきマーケティング活動にお役立てください。
■こんな方におすすめ!
・自動車メーカーのマーケティングご担当者さま
・EV購買の優良見込み客へアプローチしたい方
・EVに関する生活者の意識をマーケティングに生かしたい
※顧客DNAとは、Tカードの利用履歴から機械学習で衣食住遊働などを中心に多数の項目をスコアリングしたデータです。
ライフスタイルアンケートとは、T会員のみなさまに、Tサイト上で任意で回答いただくアンケート情報です。
※CCCMKホールディングスでは、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。
永田桜子|マーケティングユニット
「データ」と「視点」を活かして みなさまの
「気づき」につながる発信を心掛けてまいります!
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