令和のカップ麺CM対決!日清「どん兵衛」vs 明星「チャルメラ」CM効果を調査!
コロナ禍のなか、なかなか外食に行けない時期が続いていますね。
これまでしてこなかった料理にチャレンジしてみたものの、たまには手間抜きをしたい…。でも美味しい物が食べたい!そんなときには、カップ麺もいいのではないか?という気分の時はありませんか?
今回はこれまで「カップ麺はちょっと…」と思っていた方も、CMを見て思わず食べたくなるような、日清「どん兵衛」と明星「チャルメラ」のCMを対象に、CM効果を分析してみました!
吉岡里帆さん扮する「どんぎつね」と星野源さんがなんとも淡い雰囲気を醸し出し、我が家にも「どんぎつね」を!と、「どん兵衛」を買ってしまうようなCMと、思わず一緒に踊りだしたくなるような本田翼さんのダンスが印象的な「チャルメラ」のCMを対象としました。
そのCMを見てどのような人が購買意欲を掻き立てられ、実際に商品を購入したのか?
そのブランド商品を買ったことがある人を「既存購買者」、買ったことがない人を「新規購買者」として、CMを視聴した人と視聴していない人で購買傾向の変化があったか?を分析しました!
分析対象のCMは、日清「どん兵衛」-売上No.1篇-、明星「チャルメラ」-3秒あれば篇-をチョイス!では早速結果をみてみましょう!
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【日清 どん兵衛 編】CMを見て増えたのは「新規購買者」?「既存購買者」?
・視聴区分:Total視聴率(ライブ視聴率+録画視聴率)
・分析期間: 2021年3月28日(日)~4月17日(土)
・新規既存判定期間:2021年3月7日(日)~2021年3月27日(土)
・既存購買者:対象期間に対象商品1点以上購買者
・新規購買者:対象期間に対象商品未購買者
・CM接触者: CM視聴回数5回以上
・CM非接触者:CM視聴回数4回以下
まずは日清「どん兵衛」のCM効果をみてみましょう。
このグラフは「既存購買者」と「新規購買者」の「どん兵衛」商品の購買率を表している。
まず購買率を見てみると、「新規購買者」に対して「既存購買者」の購買率が約3倍ほど高いことがわかる。これまでに「どん兵衛」を買ったことがある人とない人で、これだけの購買意向の差が現れることがわかります。
次に、CM視聴者と非視聴者の差をみてみましょう。
「既存購買者」では、CM視聴者の購買率はCM非視聴者に比べて低いようです。
一方で、「新規購買者」ではCM視聴者の購買率の方が高くなっていることがわかりました!
すでに「どん兵衛」を購入し、食べたことがある人に対しては「どん兵衛」-売上No.1篇-のCMはそれほど購買意欲を掻き立てられなかったのかもしれません。
反対に、まだ「どん兵衛」を購入したことがない人、最近購入したことがない人にとっては思わず食べてみたい!と思わせることができていたのかもしれません。
このCM-売上No.1篇-は「どん兵衛」にとっての新規ユーザーを獲得できているということがわかりました!直近で「どん兵衛」を買っていたか、買っていなかったかによって、はっきりとCMの効果が明らかになる結果になりました。
さて、チャルメラの結果はどうだったのでしょうか?こちらの結果もみてみましょう!
【明星 チャルメラ 編】CMを見て増えたのは「新規購買者」?「既存購買者」?
・視聴区分:Total視聴率(ライブ視聴率+録画視聴率)
・分析期間: 2021年3月28日(日)~4月17日(土)
・新規既存判定期間:2021年3月7日(日)~2021年3月27日(土)
・既存購買者:対象期間に対象商品1点以上購買者
・新規購買者:対象期間に対象商品未購買者
・CM接触者: CM視聴回数5回以上
・CM非接触者:CM視聴回数4回以下
さて、明星「チャルメラ」のCM効果はいかに?
こちらも「どん兵衛」の分析結果と同様に、「新規購買者」と「既存購買者」の購買率からみて見ましょう。やはり「既存購買者」の購買率は「新規購買者」に対して約10倍ほど高いことがわかります。
さらに、CM視聴者とCM非視聴者を比べると、こちらでは「既存購買者」におけるCM視聴者の購買率が高くなっていることがわかる。一方で、「新規購買者」においてはCM視聴者とCM非視聴者の購買率はほぼ変わっていないこともわかる。
これはとても興味深い結果ですね!
日清「どん兵衛」では「新規購買者」におけるCM視聴者の購買率が高かったが、明星「チャルメラ」は逆に、「既存購買者」におけるCM視聴者の購買率のほうが高かったのです。
「日清 どん兵衛」 VS 「明星 チャルメラ」どちらのCM効果が高かった?
今回の分析結果を振り返ると、日清「どん兵衛」、明星「チャルメラ」の「新規購買者」と「既存購買者」に対するCM効果は逆であることがわかりました。
これはとても興味深い結果ですが、いったい何が原因だったのでしょうか?きっとさまざまな要因はあるでしょうが、CMの素材に絞って考えてみると面白いかもしれません。
日清「どん兵衛」のCM-売上No.1篇-を見てみると、吉岡里帆さん扮する「どんぎつね」に星野源さんが「僕には、あなたがNo.1なんです!!」と真剣に叫ぶも、No.2以下の「どんぎつね」が次々登場してしまい、吉岡里帆さんは逃げ去っててしまう、という少し寂しい内容だ。
それでも、吉岡里帆さん扮する「どんぎつね」がNo.1だよ!と「新規購買者」が思わずお店に「どん兵衛」を買い求めに行ったのかもしれません。
明星「チャルメラ」では本田翼さんがSNSでの累計再生回数1億回を超えた話題曲「45秒でなにができる?」の替え歌に載せたコミカルなダンスを披露し、いつものチャルメラ・ラーメンを3秒で味変できる特徴をアピールしている。
思わず自分でも「2度うま」を経験したくなるような気持ちにさせてくれるクリエイティブが、チャルメラの「既存購買者」の購買意欲を掻き立てた結果だったのかもしれません。
今回はカップ麺の日清「どん兵衛」と明星「チャルメラ」のCMを対象に、CM視聴後の購買行動の変化を可視化することができました!
どういったCMが消費者の購買意欲を促進するのか、検証を重ねていきましょう!
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