昨年夏に売れたアイスを年齢別にランキング!1位は当たり付きのあのアイス⁈
こんにちは、CCCマーケティングの営業担当です。
暑くなってきてアイスがおいしい季節になりましたね!今回は2019年夏のアイスの購買データから、どんなアイスが売れていたのか、年代や男女別に調べてみました。全体ランキングに加え、1歳刻みでのランキングもまとめています。
どんな人に、どんなアイスが好まれている?人気のアイスとライフスタイルの関係は?意外な結果が見えてきました!
■データ概要
・抽出元:多種多様なTポイント提携先の購買
・期間:2019/6/1-2019/9/30
・対象者:15歳~69歳/男女/全国
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2019年夏に売れたアイスのランキング
まずは2019年6月~9月のアイス売れ行きランキングを見てみましょう。
総合ランキング
全体傾向では、7・8月になるにつれ、氷菓・ラクトアイスのさっぱり系が人気に。「クーリッシュ」や「パピコ」といった“飲む”アイスや、氷をかみくだいて豪快に食べる「アイスボックス」が順位を上げています。近年は記録的な猛暑も続いており、盛夏の時期には一気に流し込んで体の内側からキーンと冷やせる商品が、より好まれているようです。
暑ければ暑いほど売れるのでは?と思いがちなアイスですが、実はもっともアイスがおいしく食べられる気温は25℃前後。30℃を超えると、アイスよりもかき氷が人気になると言われています。シャリシャリしたさっぱり系のアイスが好まれるのも納得ですね。
また、「クーリッシュ」や「パピコ」、「アイスボックス」に共通しているのは、チューブやカップなど、容器から直接食べられること。あまりの暑さに溶け出しても、手がドロドロになったり、食べにくくなったりする心配がありません。日中、「冷たいものが欲しい!」とコンビニに立ち寄ったときにも、手軽に食べることができますし、家まで持ち帰るのも安心です。
暑い盛りを過ぎると人気を盛り返すのが「ハーゲンダッツ ミニカップ」。7~8月には7位だった順位が、9月になると3位まで上昇しています。暑さがややおさまると、涼感だけでなく、濃厚な甘さを楽しみたい人が増えてくるようです。
次に男女別のランキングも見てみましょう。
男性ランキング
女性ランキング
男性は圧倒的に「ガリガリ君」を支持! 女性は「パピコ」が人気という結果に。
このランキング、年齢別の人気には違いがあるのか、気になりますね。1歳刻みの年齢別データで確認してみましょう。
1歳ごとのアイスのランキングを見てみよう
実際に、画面上でデータを触りながら見てみてください。
「商品名」をクリックすると、その商品のランキング順位に色が付き、どの年齢でどれくらい人気なのか、一目でわかります。
年齢別のランキングは、男女別にシートの切り替えもできます。
まずは、男性ランキングで上位だった「ガリガリ君」の商品名を選択してみてください。
男性の34-69歳と、幅広い世代で常に1位をマーク!さらに、男性の全年齢で常にTOP5入りしており、圧倒的な人気がよくわかります。
続いてこちらも男性に根強い人気を誇るのが、明治の「エッセル スーパーカップ」。18-33歳の若年層で1位をキープ、34-69歳でも常にTOP3に入っています。
一方、年齢によって顕著な好みの違いが出たのが「アイスボックス」です。35歳まではTOP4入りしていたものの、以降その人気は急降下。51歳からはTOP10以下となっています。
では、女性ランキングで人気の「パピコ」はどうでしょうか?「パピコ」をクリックしてみると、女性の15-18歳、29-50歳、62-66歳で1位をマークし、やはり全年齢にわたって常にTOP5入り。こちらも揺るがぬ人気を誇ります。
男性に人気があった「エッセル スーパーカップ」は女性人気も高く、15-69歳の全年齢にわたってTOP5に入っています。
また、男性と比べて「ピノ」や「ハーゲンダッツ ミニカップ」が高い順位に入っていることも注目されます。女性のアイスの好みには、おしゃれ、かわいい、といったイメージも大きな影響を持っていると考えられます。
モナカ系は年齢が上がるほど上位に
幅広い年齢層に人気なのが「モナカ系」ですが、年齢が上がるほど順位が上がる点は要注目です!
「チョコモナカジャンボ」を選択してみてください。男性のランキングでは、常にTOP10に入っている人気商品ですが、30代までは6位以下にあったところ、40代以降はTOP5に定着。ジリジリと順位を上げて、53-69歳では3位をキープしています。
女性ではこの傾向はより顕著です。20代~30代初めまでは9位、10位であったところ、34歳以降、ぐんぐんランクアップ。65-69歳ではついにTOP3に定着しているのです。
同じくモナカ系の商品である「バニラモナカジャンボ」「モナ王」もデータ上で同時に選択してみてください。WindowsではCtrlキーを、Macではcommandキーを押しながら選択すると、複数項目を選択できます。こちらも「チョコモナカジャンボ」同様に、年齢が上がるにつれて順位が上がっていることがわかりますね。(PCでの閲覧を推奨致します。)
シニアに好まれるのは昔からある定番商品
データからは、シニア世代に昔ながらの定番商品が好まれていることもわかります。
「あずきバー」や「白くま」、「あいすまんじゅう」といったロングセラー商品を選択してデータを見てみましょう。年齢が上がるほどにランクアップしていくのがはっきりわかります。
「あずきバー」は1973年、「白くま」は1972年、「あいすまんじゅう」は1962年に誕生した商品です。歴史ある、やさしい甘さが人気の秘密でしょうか。もっとも若年層での知名度は低いのか、特に女性では、「あいすまんじゅう」が30位以内にランクインするのは53歳以降。世代間で、好みに大きな違いが出ている商品だといえます。
逆に、シニア世代で人気を落としているのは「ハーゲンダッツ クリスピーサンド」や「雪見だいふく」でした。「ハーゲンダッツ ミニカップ」は男性・女性ともに高い人気をキープしているものの、「クリスピーサンド」はいずれも40歳前後でランクダウン。
「雪見だいふく」も、50歳前後から急落していますが、長く愛されてきた定番商品なだけに、この結果は意外ですね!「雪見だいふく」は2017年までは秋冬限定の商品だったこともあり、シニア層には“冬アイス”のイメージがあるのかもしれません。また、CMへの土屋太鳳さんの起用や、期間限定商品を発売するなどの戦略によって、「雪見だいふく」の若年層における認知度が高まっていることも推測されます。
収入やライフスタイルによって購入するアイスにも変化が
収入やライフスタイルによって、アイスの好みにも違いが生じるのでしょうか? この点、女性では、年齢によって特徴的に人気がアップする商品がありました。
例えば「クーリッシュ」と「パナップ」の商品名を同時に選択して、女性ランキングを見てみてください。すると、30代~40代の女性で急激にランクアップしていることがわかります。この人気の秘密を、CM効果から考えてみましょう。「クーリッシュ」では中高生に人気の高い竹内涼真さん、「パナップ」では小さいお子さんに人気の芦田愛菜さんがCMに登場しています。30代~40代の女性は、お子さんの好みに合わせて母親としてアイスを選んでいる可能性も考えられます。
逆に「ハーゲンダッツ ミニカップ」や「SUNAO」は、新社会人生活をスタートさせる人が多い23歳以降と、子育て・仕事が落ち着き始める50代以降にランキング上位に入っています。試しに、「クーリッシュ」と「ハーゲンダッツ ミニカップ」をデータ上で同時に選択してみてください。ちょうど対照的に、ランキングが変動しています。
プレミアム感の高い「ハーゲンダッツ ミニカップ」は、社会人としてお財布に余裕があるとき、仕事を頑張った自分へのごほうびや、自分の時間がゆっくりとれるときに食べたいおやつとして、選ばれていることが考えられます。また、糖質オフのアイスである「SUNAO」の人気は、ダイエットや健康に対する意識の高まりが関係していると推測されます。
まとめ
今回の調査では、夏真っ盛りの7月・8月と涼しくなり始める9月、といった時期的な違いだけでなく、男女別・年齢別で、人気のある商品が異なることがはっきり見て取れました。リーズナブルに涼感を求められるおやつでもあり、ちょっとプレミアムなスイーツでもあるアイス。気分やライフステージにあわせて、その時々にぴったりのものが選ばれていることがわかります。2020年の夏も、人気アイス商戦がどうなるか要注目ですね!
CCCマーケティングのデータは大規模
CCCマーケティングでは、年間利用者約7,000万人のTカード利用情報を元に、個人を特定しない形で分析を行っています。
約7,000万人の規模がある会員基盤のため、今回のアイスのように、1歳刻みのデータを見ることが可能です。学生から社会人への切り替わりや、子育て世代への切り替わりなど、ライフステージごとにデータを見ると、面白い発見があることが多いです。
また、今回は1歳刻みのランキング形式のみのご紹介でしたが、さらに、他のカテゴリの商品とかけ合わせて分析することも可能です。お気軽にご相談ください。
今後も、世の中のできごとをデータで検証してみるコラムを発信していきますので、お楽しみに!
参考:一般社団法人 日本アイスクリーム協会「アイスクリームをおいしく食べられる気温は?」
参考:食品産業新聞社ニュースWEB「秋冬限定の「雪見だいふく」、全国で通年販売へ/ロッテアイス」
参考:丸永製菓株式会社「白くまシリーズ」
参考:丸永製菓株式会社「あいすまんんじゅう」
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