36歳で25位の「伊右衛門 京都レモネード」、49歳では9位!果汁飲料の1歳刻みランキング!
こんにちは、CCCMKホールディングスの永田です。
果汁飲料といえば、リンゴやオレンジのほかにもさまざまな種類があり、仕事中や勉強のお供としてお気に入りの1本がある方も多いのではないでしょうか?
今回はこの「果汁飲料」について、性別や年齢によって購買する商品に違いがあるのか、人気商品の1歳刻みランキングから読み解いていきます。
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今回使用するデータの概要
今回使用するデータの抽出定義は、以下です。
期間:2021年12月1日~2022年11月30日
抽出元:多種多様なTポイント提携先の購買データ
対象者:全国・15~69歳の男女(満年齢基準日:2022年4月1日)
果汁飲料の男女総合ランキング
まずは、男女総合ランキングから見ていきます。結果は以下のとおりとなりました。
男女総合人気ランキング1位は、サントリー「サントリー天然水 きりっと果実オレンジ&マンゴー」です。2022年5月に発売された商品で、1日分のビタミンを摂取できるほか、果実感があるのにスッキリ飲めると話題になりました。
同年8月時点ではサントリーの新商品の中で最大のヒット商品となったこともあり、総合ランキング1位にランクインしました。
2位には、キリンビバレッジ「世界のKitchenからソルティライチ」、3位にはアサヒ飲料「Welch's 1房分のぶどう」がランクインしています。
ビタミンやポリフェノールを摂取できるものから熱中症対策もできるものまで、味だけではなく、摂取できるものもさまざまなので、商品によって購買する年齢が異なりそうです。
そこで、続いては商品ごとに1歳刻みのランキングを見ていきます。
なお、今回利用するデータは、下記からダウンロードしていただけます。ぜひダッシュボードを操作しながらご覧ください。
年齢上昇につれてお茶ベースとロングセラー商品が人気
年齢が上がるにつれてどのような購買の特徴があるのか、見ていきます。
過去に公開した新商品ランキングで、ベビーブーム世代ではベーシックなお茶やコーヒーが好まれていましたが、人気な果汁飲料にはどのような特徴があるでしょうか?
ランキング13位のサントリー「伊右衛門 京都レモネード」、25位のサントリー「ニチレイ アセロラリフレッシュ」、総合ランキングではランク外のアサヒ飲料「バヤリース すっきりオレンジ」について見てみましょう。
「伊右衛門 京都レモネード」は2022年10月に発売された商品で、データの集計期間が発売後約2ヶ月しかないにもかかわらず13位にランクインしました。
年齢によるランキング推移を見てみると、16歳の12位から20代後半にかけてランキングが下降しますが、40代にかけてランキングが徐々に上がり、49歳には9位まで上昇する結果となっています。
新発売商品として注目を浴びたことによって新商品やSNS好きの若年層が購買し、レモン×緑茶のすっきりとした後味によって、もともとお茶を好む高年齢層で人気が高まりランキングが再度上昇しているのかもしれません。
また、「ニチレイ アセロラリフレッシュ」や、「バヤリース すっきりオレンジ」は、どちらも歴史のあるロングセラー商品です。特に、アサヒ飲料「バヤリース すっきりオレンジ」は、容量が245gと少なく飲み切りやすいサイズということも昔からなじみのある高年齢層に人気の理由かもしれません。
「トロピカーナ エッセンシャルズ 食物繊維」は男性に人気?
続いて注目したいのが、果汁飲料に含まれている栄養素です。
総合ランキング1位にも1日分のビタミンが摂取できるサントリー「天然水 きりっと果実オレンジ&マンゴー」がランクインしていました。
ここでは、キリンビバレッジとトロピカーナが提携し発売している、ランキング4位「トロピカーナ エッセンシャルズ マルチビタミン」、7位「トロピカーナ エッセンシャルズ 鉄分」、9位「トロピカーナ エッセンシャルズ 食物繊維」に注目してみます。
摂取できる栄養素によって購買傾向が異なるのか見てみましょう。
年齢によるランキング推移
年齢の推移について見てみます。
・トロピカーナ エッセンシャルズ マルチビタミン
20代でランキングが上昇し、その後若干ランキングが下降している。
・トロピカーナ エッセンシャルズ 鉄分
20代にかけて徐々にランキングが上昇、30代以降は安定した順位をキープしている。
・トロピカーナ エッセンシャルズ 食物繊維
30代にかけてランキングが下降し、40代以降で再度上昇する特徴的な動きをしている。
性別による人気の違い
男女の差を比べてみます。
・トロピカーナ エッセンシャルズ マルチビタミン/鉄分
男女で推移の差はほとんどない。
・トロピカーナ エッセンシャルズ 食物繊維
男性は全年齢通して順位をキープしているが、女性のみ30代で一気にランキングが下降している。
男女での人気の差を見てみると、食物繊維のみ男性人気が高かったので、男性は女性よりも血糖値上昇の抑制やコレステロール濃度の低下などにつながる食物繊維を摂取したい方が多いのかもしれません。
このように、同じシリーズであっても摂取できる栄養素の違いによって購買する年齢や性別が異なる様子が見えてきました。
子どもの年齢によって購買商品も変化する?
最後は、子ども向け商品について、ランキング15位のCCJC(日本コカ・コーラ)「ミニッツメイド ぷるんぷるんQoo ぶどう味」、23位の明治「それいけ!アンパンマンの完熟りんご」、28位の江崎グリコ「幼児りんご」を見てみましょう。
ゼリー飲料である「ミニッツメイド ぷるんぷるんQoo ぶどう味」は、30代の長い期間で人気をキープしていました。なお、りんごやピーチ、マスカット、みかんなど、ほかの味でも同様の動きを見せています。
一方で、幼児向けの江崎グリコ「幼児りんご」は、幼児期のお子さんを持つ方が多いであろう30代初期で人気が集中していました。
また、容量が少ないパック型の明治「それいけ!アンパンマンの完熟りんご」は、幼児~比較的小さなお子さんを持つであろう30代前半までの方に特に人気なようです。ぶどうとりんご味でもほぼ同様です。
お子さんの年齢に合わせて購買する商品が変化するのかもしれません。
年齢・性別で変化する人気の果汁飲料
さまざまな商品がある果汁飲料について、1歳刻みランキングで人気傾向を読み解いたところ、年齢や性別などによって選ばれている商品には違いがあることがわかりました。
今回活用した1歳刻みのデータは、CCCMKホールディングスが約7,000万人の属性データと購買データをシングルIDで管理しているからこそ出せるものです。このようなデータをマーケティング施策へ活用することもできますので、気になる方はお気軽にご相談ください!
なお、今回の記事の元になっているデータは、ダウンロードしていただけます。以下よりご覧ください。
※CCCMKホールディングスでは、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。
※本コラムに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
参考:低迷続く果汁飲料から異例の大ヒット、「サントリー天然水 きりっと果実 オレンジ&マンゴー」が売れたワケ | 食品産業新聞社ニュースWEB
参考:サントリー緑茶「伊右衛門」ブランドから新提案「伊右衛門 京都レモネード」新発売! | ニュースリリース一覧 | サントリー食品インターナショナル
永田桜子|マーケティングユニット
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