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長く続くテレビ業界の戦乱。テレビ局の支持率はどう分析したらいいの?

パソコン、タブレット、ケータイ、スマートフォン…などさまざまな情報伝達手段があふれる現代。圧倒的に人気のある「これ!」というモノが存在するわけではない。常に人々が注目するモノは変わり、勝者の座は激しく入れ替わる。

それはテレビも例外ではない。80年代からテレビ界のトップとしてフジテレビが君臨していたとされる時代も今は昔。テレビの世界は、1つのチャンネルが選択されたら、他のチャンネルは裏番組となる群雄割拠の世界なのだ。しかし、そういったテレビ業界の戦乱をさらに複雑にするのが、録画機器の発達。大容量での録画が可能となった現代では、ライブ視聴で選ばれた番組以外が必ず敗者になるとも限らない。
どのテレビ局が視聴層にどのように支持されているのか?現在のテレビ局の戦乱、その謎を紐解いてみましょう!

2015年4月6日~2016年3月27日の51週間に、関東に住む人々のライブ・録画視聴の状況を調査。グラフは視聴割合を週間で積算している。それではさっそく、テレビ局別のライブ視聴の年間シェアについてみてみましょう。

目次[非表示]

  1. 1.【テレビ局別】ライブ視聴の年間シェア
  2. 2.【テレビ局別】録画視聴の年間シェア
  3. 3.【テレビ局別】総合視聴の年間シェア
  4. 4.結論
  5. 5.【テレビ局別】視聴割合の年間シェア|Detail DATA

【テレビ局別】ライブ視聴の年間シェア

まずはライブ視聴のグラフ。
一見すると1年間で大きな逆転劇はないように思えますが、グラフをよく見ると視聴割合が急激に変動しているポイントがあります。

たとえば、近年好例となっているフジテレビの「27時間テレビ」(2015年7月25~26日)や日テレの「24時間テレビ」(2015年8月22~23日)では、顕著に視聴層を獲得している。とくにフジテレビの「27時間テレビ」が放送される週は、1年のうちで日テレに最も肉薄する。また、12月27日から1月4日にかけての年末年始の時期では、テレビ朝日がフジテレビの視聴層を奪ってシェア順位を追い越している。

話題性の強い特番がある日には、他局もそれなりの番組を持ってきて対抗するものですが、その明暗が見え隠れしていることがわかります。

しかし、「録画」となるとまた違った結果に。録画視聴の年間シェアのグラフをみてみましょう。

【テレビ局別】録画視聴の年間シェア

ライブ視聴とは一転し、週によって喰うか喰われるかが変わる、激しい戦乱状況に!
録画視聴でも日テレが優勢のようですが、それでもなかなか首位を守り続けることはできていない。

おそらくライブ視聴は“ながら視聴”。番組の内容まで深く吟味しない。とりあえず好きな局にしておこうか、となる。しかし、録画は違った結果に。番組の内容で判断しピンポイントで選ぶ。時間をつくってまで見たい番組なのだ。番組の内容が重要なのであって、“それがどのテレビ局で流れるのか”は関係ないのです。

その結果、みんなで見るほど一般的でない番組も、ぐっと評価が高まる。家族じゃなくて個人が見たい番組を選ぶから、テレビ局単位での評価は分散する。それがこのグラフに現れているのでしょう。

では、ライブ視聴と録画視聴の年間シェアを合算したグラフをみてみましょう。

【テレビ局別】総合視聴の年間シェア

ライブ視聴の年間シェアのグラフに似てはいるように見ますが、ライブ視聴のみのグラフに比べて、ところどころに逆転劇が増えているのがわかります。たとえば、フジテレビは日テレに肉薄する週もある一方、テレビ朝日に抜かれる週があるのです。また、テレビ朝日もTBSに越される週もあるのです。

結論

ライブ視聴割合だけではわからない、テレビ局の本当の底力がみえた!

人々の生活は多様化しています。朝起きて夜寝るだけが現代人のスタイルではない。当然、テレビを見る時間帯も人それぞれです。つまり、時刻・時間帯に関係なくどのテレビ局が視聴されているかを知ることこそ重要だと言えるのです。

その結果、「ライブ視聴割合+録画視聴割合」なのです。ライブ視聴と録画視聴を合算したデータを見ることで、各テレビ局の総合評価をより正確に知ることができます。

データとして正しく組み入れれば、テレビ局の本当の底力が見てくるでしょう。

※視聴割合:調査対象者全体に占める各対象番組やシーン及びCM視聴層の割合

【テレビ局別】視聴割合の年間シェア|Detail DATA


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