《マーベル・コミック原作の映画》テレビ視聴分析!過去55作品から分析した傾向は?
2020年は、コロナ禍によりマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画の公開が全て消滅。まるで『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のサノスの指パッチンによって消滅されたかのように、MCU作品がゼロとなった1年でした・・・。
*マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU/Marvel Cinematic Universe):マーベル・スタジオが製作するシェアード・ユニバース作品。あらゆるマーベル・コミックの実写映画を、同一の世界観でクロスオーバー作品にしたシリーズ。
マーベルファンやアメコミファン、映画ファンにとって2020年は寂しい年でしたが、2021年は待望のMCUフェーズ4が始動!1月からは待望の『ワンダヴィジョン』がDisney+にて配信。『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界を描いた本作では、ワンダ・マキシモフとヴィジョンによるシットコムの不思議な世界と、毎話繰り広げられる何重もの謎や伏線とサプライズに、TwitterやYouTubeで考察合戦を楽しんだファンも多かったでしょう。
そして3月からは、『ファルコン&ウィンターソルジャー』がDisney+で配信スタート。2代目キャプテン・アメリカは誰が担うのか!? キャップの盾は誰が引き継ぐのか!?ドラマの折り返しとなるストーリーに、毎週目が離せません!
コロナ禍により劇場でマーベル作品が楽しめない中、Disney+での盛り上がりをみせるマーベル・シネマティック・ユニバース。そこで、マーベル・コミック原作の過去の映画を対象に、テレビ視聴分析を実施してみました!
テレビで放送された映画がどんな人にみられていたのか? 視聴者はどんな特徴があるのか?
マーベル関連映画のテレビ視聴分析をみてみましょう!
目次[非表示]
- 1.マーベル関連映画のテレビ視聴者が見ている番組ランキング
- 1.1.地上波|番組ランキング
- 1.2.BS|番組ランキング
- 1.3.スカパー|番組ランキング
- 2.性年代の傾向グラフ
- 2.1.性年代の傾向や特徴
- 3.趣味・嗜好
- 3.1.地上波|趣味・嗜好
- 3.2.BS|趣味・嗜好
- 3.3.スカパー|趣味・嗜好
- 3.4.趣味・嗜好の傾向や特徴
- 4.分析対象作品
マーベル関連映画のテレビ視聴者が見ている番組ランキング
まず、マーベル・コミック原作の映画をテレビ視聴した人の、番組ランキングをみてみましょう。マーベル関連映画をテレビで見た視聴者は、普段どんな番組を見ている?やはり映画が多い?
地上波/BS/スカパー、それぞれのチャンネルで対象作品を見た人をセグメントし、直近の2021年2月の4週で関東エリアを対象とし、地上波の番組ランキングを分析。
分析の結果、それぞれのセグメントで、よく見られている番組に、異なる傾向や特徴があることがわかりました。(分析の対象作品は下部に記載)
▸ エリア:関東
▸ 対象期間:2021年02月01日(月)〜2021年02月28日(日)
▸ 放送局:NHK総合、NHKEテレ、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビ、テレビ東京
▸ 対象番組:関東全体の視聴率で0.1%以上の番組。15分未満の番組は除く。
▸ 視聴方法:ライブ視聴+録画視聴
地上波|番組ランキング
◆ 傾向・特徴|地上波のマーベル関連映画・視聴者
金曜ロードSHOW!の「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」や、「カイジ ファイナルゲーム」がランクインしているのは映画好きが多いと想像するので納得の分析結果。意外!?だったのが、「ワンピース」が上位にランクイン。そのほか、「呪術廻戦」や「約束のネバーランド」、「半妖の夜叉姫」などのアニメ番組がたくさんランクインしており、地上波でマーベル関連映画を見る視聴者は、アニメ好きが多い傾向だとわかります。
BS|番組ランキング
◆ 傾向・特徴|BSのマーベル関連映画・視聴者
BS視聴者セグメントで、1位だったのはなんと! 「タモリ倶楽部」!2/26放送のタモリ倶楽部の番組内容は、「タモリ電車クラブ」持込み企画。BSでマーベル関連映画を見た視聴者は、タモリ倶楽部の番組ファンや、鉄道/電車好き、また空耳アワーファンが多いのかもしれません。また、興味深いのが、「サラメシ」や「チコちゃんに叱られる!」、連続テレビ小説「おちょやん」などの、NHKの番組が多くランクイン。地上波視聴者セグメントでランクインしていたアニメ番組は、BS視聴者セグメントではランクインしておらず、異なる傾向がわかりました。
続いて、スカパー視聴者セグメントの番組ランキングはどのような結果でしょうか?
スカパー|番組ランキング
スカパー視聴者セグメントで上位TOP3にランクインしたのは、学園コミックを実写ドラマ化した、NHK総合「ここは今から倫理です。」。これもまた、地上波/BS視聴者セグメントとは全く異なる傾向に。またスカパー視聴者セグメントで異なる傾向は、香取慎吾さん主演のテレビ東京「アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜」や、NHK総合「あさイチ」が多くランクインしている。そのほか、地上波/BS視聴者セグメントでもランクインしている金曜ロードSHOW!の「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」や、「タモリ倶楽部」、「チコちゃんに叱られる!」などもランクインしている。
地上波/BS/スカパーの3つの視聴者セグメントで比較すると、全く異なる傾向であるのがわかります!
性年代の傾向グラフ
次に、マーベル・コミック原作の映画をテレビ視聴した人の性年代を、関東全体と地上波/BS/スカパー視聴者のセグメントで比較してみてみましょう。
性年代の傾向や特徴
◆ 関東全体と比べた、『地上波のマーベル関連映画・視聴者』
・男女比:関東全体に比べて大きな構成比の変化はない。
・性年代:男性15〜24歳、男性45〜59歳、女性15〜19歳、女性35-49歳は、関東全体に比べて微増だが大きな変化はない。
◆ 関東全体と比べた、『BSのマーベル関連映画・視聴者』
・男女比:関東全体に比べて、男性の比率は、+5.7%増加。
・性年代:男性50歳以上、女性55〜64歳は、関東全体に比べて突出しており、約7-9%ほどの割合へ増加。また男女ともに25〜49歳の視聴者の比率は関東全体に比べて減る傾向に。
◆ 関東全体と比べた、『スカパーのマーベル関連映画・視聴者』
・男女比:関東全体に比べて、男性の比率は、+7.6%増加。
・性年代:男性50歳以上、女性55〜64歳が突出しており、約7-10%ほどの割合へ増加。また男女ともに25〜44歳の視聴者の比率は関東全体に比べて減る傾向に。
地上波のマーベル関連映画・視聴者は、関東全体に比べて、大きな変化はなかった一方で、BS/スカパー視聴者では、関東全体/地上波に比べて、突出した傾向が見えてきた。性別の構成比では、関東全体/地上波に比べて、BS/スカパー視聴者セグメントは、男性の比率が高くなる傾向がわかりました。また性年代では、BS/スカパー視聴者セグメントは、50歳以上の視聴者の比率が増加する傾向にあることがわかりました。
趣味・嗜好
続いて、マーベル・コミック原作の映画をテレビ視聴した人の、趣味・嗜好をみてみましょう。
映画好きが多いと予想しますが、意外な結果に!
▸ エリア:関東
▸ 視聴方法:ライブ視聴+録画視聴
▸ 対象期間 / 対象番組:2016年1月〜2021年2月までのマーベル関連映画の放送番組からピックアップ
地上波|趣味・嗜好
BS|趣味・嗜好
スカパー|趣味・嗜好
趣味・嗜好の傾向や特徴
「映画鑑賞・DVD鑑賞」や「テレビ鑑賞」が上位にランクインしているのは納得ですが、地上波/BS視聴者セグメントの1位には「釣り」がランクイン!マーベル映画が好きな視聴者は、釣りが趣味の方が多い傾向にあるのかも?また、BS視聴者セグメントで特徴的なのは、「スポーツ観戦」や「スポーツ」が上位にランクイン。スポーツ好きが多い傾向にあるのかもしれません!
そして、スカパー視聴者セグメントは、「美術・アート」、「海外旅行」、「読書」がTOP3にランクイン。スカパーでは、地上波/BSセグメントと全く異なる傾向となり、おしゃれや流行に敏感な視聴者や旅行が好きな人が多い傾向にあるかもしれません!また、「読書」がランクインしているのは、マーベルコミックを買って読んでいる視聴者もいるかもしれないですね!
以上、マーベル・コミック原作映画のテレビ視聴分析をお届けしました!
地上波/BS/スカパー視聴者で、異なる傾向や特徴が明らかになり、興味深い結果がたくさんありました。コロナ禍の影響で新作映画を劇場で見られる機会が減っており、その代わりにテレビでの映画視聴や、Disney+をはじめとした動画配信サービスで映画を楽しむ機会が多くなったでしょう。
マーベルファン、映画ファンとしては一日も早く新型コロナのパンデミックが終息し、映画館で新作映画を気兼ねなく楽しめるときがくることを切に願うばかりですね!
分析対象作品
分析対象の作品は、MCUフェーズ1〜3までの「インフィニティ・サーガ」全23作品を網羅。
MCUがはじまった『アイアンマン』や、『キャプテン・アメリカ』、『マイティ・ソー』のビッグ3、続編が制作中の『ドクター・ストレンジ』、『ブラックパンサー』、『キャプテン・マーベル』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『アントマン』など。
地上波で放映された『アベンジャーズ』、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』のほか、まだ地上波では登場していない『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、BS/スカパー視聴を対象にピックアップ。
日本でも大人気の『スパイダーマン』は、トム・ホランドが演じるMCU版スパイダーマンから、トビー・マグワイアが演じるサム・ライミ監督版のスパイダーマンと、アンドリュー・ガーフィールドが演じたリブート版『アメイジング・スパイダーマン』も対象にし、スパイディは全てを網羅。
今後MCUシリーズへの合流が期待されている、20世紀フォックス時代の『X-MEN』全シリーズや、はちゃめちゃ無責任ヒーローの俺ちゃん、デップーこと『デッドプール』ももちろん対象。
そのほか、SPUMC作品の『ヴェノム』や、MCU以前に公開された、『ハルク』、『ブレイド』、『ゴーストライダー』などなど‥。
マーベル・コミック原作映画をほぼ網羅した、55作品を分析対象としました!
▸ 地上波は2016年以降の放送番組をすべて網羅。BS/スカパーは〇がついてない場合でも放送があった場合あり。
▸ エリア:関東、視聴方法:ライブ視聴+録画視聴、対象期間:2016年1月〜2021年2月までの放送番組からピックアップ
▸ 地上波 放送局:日本テレビ/テレビ朝日/フジテレビ/テレビ東京/TOKYO MX/tvk/群馬テレビ
▸ BS 放送局:NHKBSプレミアム/BS朝日/BSテレ東/BSフジ/WOWOWプライム/WOWOWライブ/WOWOWシネマ/スターチャンネル1/スターチャンネル2/スターチャンネル3/BSイレブン/BSトゥエルビ/シネフィルWOWOW/Dlife/BS朝日4K/BSテレ東4K/BSフジ4K
▸ スカパー 放送局:WOWOWプライム/WOWOWライブ/WOWOWシネマ/FOXムービー/スターチャンネル1/スターチャンネル2/スターチャンネル3/シネフィルWOWOWプラス/ザ・シネマ/ムービープラス/ディズニーXD
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