コロナ禍における化粧品トレンド!2021年男性ランキング1位はクレンジングオイル?!
こんにちは、CCCマーケティングの営業担当です。
新型コロナウイルスの影響により、日々の暮らしは大きく変化しました。中でも特徴的な変化が見られたのが化粧品です。
今回は、T会員の購買データを元にコロナ禍で変化している化粧品トレンドと2021年度の最新ランキングをご紹介します。
目次[非表示]
- 1.今回使用するデータの概要
- 2.2021年に売れた化粧品ランキングTOP30
- 3.コロナ禍における化粧品トレンド
- 3.1.コロナ禍でシェアUPしたカテゴリ
- 3.1.1.男性用化粧品(洗顔料・パック)
- 3.2.コロナ禍でシェアDOWNしたカテゴリ
- 3.2.1.UVケア
- 3.3.コロナ以降にシェアDOWNしたカテゴリ
- 3.4.コロナ以降シェアUPしたカテゴリ
- 3.4.1.ヘアトリートメント・パック
- 3.4.2.ボディローション・クリーム
- 3.4.3.洗顔料
- 4.コロナ禍における化粧品トレンドを可視化
- 5.変化するトレンドを読み解くことが重要
今回使用するデータの概要
今回使用するデータの抽出定義は、以下です。期間:各年(2019年~2021年)の1月1日~9月30日
抽出元:多種多様なTポイント提携先の購買
対象者:全国・10~79歳の男女
※化粧品カテゴリには、シャンプー・ヘアケア、洗顔料、化粧水、メイクアップ品なども含まれます
2021年に売れた化粧品ランキングTOP30
2021年にはどのような化粧品が売れたのでしょうか。男女別でそれぞれ売れた商品の点数ランキングを紹介します。男女別のTOP30は以下の通りとなりました。
続いてこの結果をもとに、男女それぞれのランキングからわかる人気商品の傾向などをみていきます。
男性人気商品の傾向
男性ランキングでは、1位と2位の両方がファンケルのクレンジングオイルでした。クレンジングオイルといえば、女性がメイクを落とす目的で使用するものとのイメージがあり、意外に思う方も多いかもしれません。
ですが、ファンケルではメンズの正しい毛穴ケアとしてクレンジングオイルの使用をおすすめしています。このあたりが上位にランクインした理由の一つかもしれません。
他にはメンズビオレシリーズやマンダム、メンズビゲン、ギャツビーなどの男性化粧品がランクインしていました。一方で女性にも人気の花王「ニベアクリームチューブ」や、石澤研究所「毛穴撫子お米のマスク」もランクインしています。
女性人気商品の傾向
女性のランキングで1位を獲得したのは、資生堂「フィーノPタッチ浸透美容液ヘアマスク」でした。
1本1本の髪の毛を美容成分で満たしてくれるヘアトリートメントです。特に傷んだ髪用の商品ではありますが、髪の毛がサラサラになる、ツヤが戻るなどの口コミが多く、たくさんの方から選ばれています。
また、フィーノからは2021年9月中旬に新ヘアオイルが登場しており、ますます人気が高まっているといえそうです。
また、パンテーン「EDCシャンプー」やディアボーテ「オイルインSP」など、シャンプー類や、ヘアスプレーである花王「ケープ3Dエクストラキープ無香料」「ケープスパーハード無香料」などもランクインしており、男性に比べて女性はヘアケアアイテムのランクインが多い結果でした。
その他、SNSで話題になった石澤研究所「毛穴撫子お米のマスク」や、花王「ビオレおうちdeエステマッサージ洗顔ジェル」や、塗るだけでトーンアップ(※)が期待できるロート製薬「スキンケアトーンアップUVエッセンス」などがランクインしていました。
※合成フルオロフロゴパイト、酸化チタン、酸化スズ(光沢剤)配合のため
コロナ禍における化粧品トレンド
次に化粧品のトレンドについてご紹介します。
カテゴリシェアが増えたか減ったかについて、2019~2021年の変化で見ていきます。
コロナ禍でシェアUPしたカテゴリ
2019年に比べると、2020年にシェアが上がったものの2021年にはシェアが下がったカテゴリがあります。つまり、コロナ需要があったカテゴリともいえるものです。
男性用化粧品の洗顔料・パックや制汗防臭剤などが該当しました。
男性用化粧品(洗顔料・パック)
男性用洗顔料・パックは、2020年と比較すると2021年には約-0.5ポイントと需要が減っています。おうち時間が増えた関係でパックなどの需要が増えたものの、一時のブームだった可能性が考えられます。
2021年のランキングでは、パックではなく、洗顔関連が主に上位にランクインしていました。洗顔は基本的なスキンケアであるため、上位ランクインも頷けます。
コロナ禍でシェアDOWNしたカテゴリ
2019年と比べて2020年にシェアが下がり、2021年には2020年と比べてシェアが上がったカテゴリがあります。これは、いわゆるコロナでの需要が減った(が回復傾向にある)といえるカテゴリです。
UVケア
コロナ禍でGWなどに出掛けられなかった2020年と比較すると、2021年は注意しつつ外出することが増えてきたためか回復傾向が見られました。(+0.27ポイント)ただし、2021年の夏も緊急事態宣言下にあることが多かったため、2019年ほどの回復には至っていません。(-0.14ポイント)
日焼け止めは、肌のトーンUPや化粧下地にも使えることから在宅ワークでも使えるので、一定の需要があります。今後、コロナの影響が落ち着くにつれて少しずつ回復していくのではないかと考えられます。
コロナ以降にシェアDOWNしたカテゴリ
2019年と比べて2020年にシェアが下がり、2021年にも下がり続けているカテゴリもあります。こちらは、いわゆるコロナの影響で需要が減り続けているといえるカテゴリともいえるものです。
リップカラー
リップカラーは、2019年と比べると2020年で-0.6ポイント、21年では-0.9ポイントと減り続けています。
これは、マスクの着用によって変わったメイク事情が大きく影響しているといえそうです。リップでマスクが汚れるのが気になったり、マスクをしてしまうと口元が見えなくなってしまうため、リップを塗らなくなったという方も多いのではないでしょうか。
そんな中SNSで話題になったのが、マスクにつきにくいリップとして人気のKATE「リップモンスター」シリーズです。落ちにくいだけでなく、つけたての色がそのまま持続することにこだわって作られています。一時欠品状態が続いていたのですが、徐々に手に入るようになったためか、同シリーズが多くランクインしていました。
ファンデーション
リップと同様に、マスクの着用によって変わったメイク事情が大きく影響しているのはファンデーションです。2019年と比べると、2020年で-0.6ポイント、2021年では-0.8ポイントと減り続けています。マスクによって、ファンデーションが崩れやすいので、薄く付けるようにしていたり、ベースメイクよりも目元にこだわる方が増えたのかもしれません。
2021年のランキングをみても、1位はマキアージュの「MQDパウダーEXOC10」と、マスクにつきにくいとうたっている商品でした。
コロナ以降シェアUPしたカテゴリ
2019年と比べて2020年にシェアが上がり、2021年にも上がり続けているカテゴリです。いわゆるコロナでの需要が増え続けているといえるカテゴリといえます。
特徴的なジャンルをご紹介します。
ヘアトリートメント・パック
2019年と比べると、2020年は+0.4ポイント、2021年では+0.6ポイントと増え続けているカテゴリです。
マスクをすると顔の半分が見えない中、ヘアケアに注力する人が増えたのではないでしょうか。
2021年のランキングをみると、シャンプーブランドが出すヘアトリートメントが並ぶ中、1位はSNSでも話題の資生堂「フィーノPタッチ浸透美容液ヘアマスク」がランクインしていました。
ボディローション・クリーム
ボディローション・クリームについては、2019年と比べると、2020年で+0.4ポイント、2021年では+0.7ポイントと増え続けています。おうち時間が増え、自己ケアの需要が高まったことが理由ではないでしょうか。
2021年のランキングでは、上位のほとんどをニベアが占めていることから、圧倒的な人気であることがわかります。
洗顔料
洗顔料は、2019年と比べると、2020年で+0.7ポイント、2021年では+1.0ポイントと増え続けています。基礎ケアとしてマスク生活での肌荒れの根本解決として洗顔が注目されたのではないでしょうか。マスクで肌荒れしていたとしても外出時はマスクを外せない状況です。その状況下で何とか対策を取ろうと洗顔料を見直している方が多いと予想できます。
実際に2021年のランキングを見ても、「おうちdeエステマッサージ洗顔ジェル」や、ロゼット「洗顔パスタ海泥スムース」などの、特に毛穴ケアやニキビ対策のスキンケア系商品が人気で多くランクインしていました。
コロナ禍における化粧品トレンドを可視化
コロナ禍において、化粧品のトレンドが変化していることが見て取れました。
今回の記事で参考にしたコロナ禍における化粧品のトレンドがわかるダッシュボードは男女別に見ることができ、ダウンロード可能です。
例えば、男性のメイク落としの需要については、下記手順でご確認頂けます。
ダッシュボード上部にあるフィルターで性別を「男性」と選択し、「☟Click」のカテゴリから基礎化粧品→メイク落としと選択します。すると、3年分のシェア推移と、2021年の点数ランキングが閲覧可能です。実際に確認してみると、男性のメイク落とし需要は年々増加しているのが見て取れます。
メイクをする方が増えれば当然ながらメイク落としを取り入れる方も増えます。また、メイク落としの中には毛穴汚れがキレイに落とせるとうたっている商品も多いです。そのため、「メイク落とし」と「毛穴対策」両方の目的で需要が伸びていると考えられます。
関連記事:美容感度が高い男性が選ぶ化粧品は?ライフスタイルや購買の特徴などもチェック
ダッシュボードを確認するだけで、このようなトレンドを可視化して理解できます。
ご覧いただいたダッシュボードがそのままダウンロードできるので、ぜひご自身でカテゴリを選んでデータを触ってみてください。
変化するトレンドを読み解くことが重要
今回は新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、大きく変化した化粧品のトレンドなどについてご紹介しました。
上位化している商品やシェアの推移から、マスクを着用しなければならない機会が増えたことや、おうち時間が増えた影響が大きいことがわかります。さらに、スキンケアに注目する人が増えたなどの変化が見て取れます。
マーケティングを成功させるには、トレンドを正確に押さえ、戦略を練っていかなければなりません。CCCマーケティングでは約7,000万人のT会員の購買・行動データを用いて、今現在どのようなトレンド変化が起きているのかなどを分析可能です。
マーケティングについて、データをもとに検討していきたいと考えている企業のみなさまは、ぜひCCCマーケティングにご相談ください。
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※本コラムに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
参考:FANCLCLIP「プロが解説!メンズの正しい毛穴ケア」
参考:ファンケルマイルドクレンジングオイル
参考:株式会社資生堂ワタシプラス「プレミアムタッチ浸透美容液ヘアマスク」
参考:ロート製薬株式会社「スキンアクア」
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