【2024年最新】気温×購買データで、暑いor寒いと売れる商品を分析!
こんにちは、CCCMKホールディングスの北村です。
企業がマーケティングをしていくうえで、どの季節にどの商品が売れるかを知っておくことは非常に重要ですよね。
一般的に、気温は購買行動に大きな影響を与えると考えられています。
そこで、今回は気温データと実際の購買データを掛け合わせて、どのようなカテゴリやブランドが気温の影響を受けやすいのか、または受けにくいのかを読み解きます。
今回読み解きに使用したデータは下記のTableauダッシュボードを使ってお手元で操作してご覧いただけます。
<ダッシュボードの操作方法>
① カテゴリを選択(例:アイス)
② サブカテゴリを選択(例:ノベルティアイス)
③ フィルターで見たいブランドを選択して特徴を比較(例:ロッテ 雪見だいふく/フタバ サクレ)
■こんな方にオススメ!
・飲料・食品・日用品業界の方
・気温と購買の関係をマーケティングに役立てたい方
・データをもとに流通へのご提案をしたい方
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今回使用するデータ概要
今回使用するデータの抽出定義は、以下です。
データ抽出期間:2022年2月1日~2024年1月31日
抽出元:多種多様なTポイント提携先の購買データ
対象者:一都三県居住・20~89歳の男女
今回の分析でわかること
カテゴリ、ブランドごとに、暑い時と寒い時のどちらのタイミングで売れるのか、特に特徴が強いものに注目して解説していきます。
以下のグラフの見方について、横軸は気温、縦軸はシェアです。右上がりであれば暑い時、左上がりであれば寒い時のほうが売れ、水平であれば気温に左右されにくいというように、線の傾斜角度で傾向がわかります。
なお、冬時期・夏時期にしか店頭に並ばないなどの事情はさまざまありますので、あくまでも今回のデータから見えたこととしてご理解ください。
夏(暑い時期)に売れる商品カテゴリ
商品カテゴリの中でも特に暑い時期に売れているアイス・炭酸飲料・シャンプーはどのような特徴があるのか見てみましょう
アイス
カテゴリ全体カテゴリ全体の傾向を見ると、「ハーゲンダッツ」などのプレミアムアイスに比べ、それ以外のノベルティアイスと呼ばれるアイスは暑くなると急激に売れる傾向にありました。
ですが、ブランド別で見ていくと、ロッテの「雪見だいふく」や「ガーナ」のグラフは右下がりになっており、暑い時期よりも寒い時期のほうが売れる、全体とは逆の傾向がありました。
冬場にシェアを伸ばすアイスは、そもそも冬期限定販売の商品も多くありますが、「雪見だいふく」は秋冬においしく食べるアイスをコンセプトに開発された商品で、「冬に食べるアイス」として浸透しています。「ガーナ」は濃密なチョコレートが特徴的で、冬期に新商品も出しています。コンセプトや季節限定販売も気温別の売上に影響していそうですね。
また、特に暑いと売れる傾向にあるのが、森永製菓「アイスボックス」やフタバ「サクレ」などの氷菓です。さっぱりとした氷菓は20℃以上で暑くなってくる時期から特に上昇しています。
炭酸飲料
暑い日にグイっと飲みたい炭酸飲料も、アイス同様にカテゴリ全体で見ると暑くなると売れる傾向にあります。コーラやエナジードリンクでは、ブランドごとに違いはあるのでしょうか?
CCJC(日本コカ・コーラ)「コカコーラ」と、サントリー「ペプシ」ではどちらも緩やかな右肩上がりであまり動きの違いはなく、どちらも夏場に売れていそうでした。
続いてエナジードリンクの、アサヒ飲料「モンスターエナジー」、サントリー「ZONe」、レッドブルジャパン「レッドブル」に注目してみます。
水平に近く年中売れている「モンスターエナジー」と「ZONe」と異なり、「レッドブル」は暑いと売れる傾向が若干強いです。
レッドブルは夏限定のサマーエディションも発売されることも、若干ではありますが夏場にシェアが伸びる要因かもしれません。
こちらのコラムではエナジードリンクの1歳刻みでの人気ランキングもご紹介していますのであわせてぜひご覧ください!
関連:男性は54歳から健康意識?栄養ドリンクとエナジードリンクの1歳刻み人気ランキング!
シャンプー
シャンプーは一年を通して需要があるものですが、データを見てみるとわずかではありますが暑いときのほうが売れる傾向が強いことがわかりました。
中でも皮脂汚れを落とす、すっきりさせる、商品がメインのブランドである、ファイントゥデイ「シーブリーズ」や、花王「サクセス」は暑い時のほうが売れる傾向が強く見られました。
汗をかく夏場にさっぱりとできることから、需要が上がるのかもしれません。
一方、カテゴリ全体とは反対に寒い時のほうが売れる傾向が見られたのが、うるおい・保湿などを打ち出しているヴィークレア「アンドハニー」や、クラシエ「いち髪」です。
冬場の乾燥ダメージから髪を守るため需要が増すのかもしれません。
また、以下ではシャンプーの年齢別人気ランキングを紹介していますので、ぜひご覧ください。
関連:Z世代はヘアケア意識が高い?20歳男性は「ボタニスト」女性は「アンドハニー」が1位!シャンプー1歳刻みランキング
冬(寒い時期)に売れる商品カテゴリ
続いて反対に、寒い時期に売れている商品のカテゴリについてです。
チョコレート
チョコレートカテゴリは全体としてグラフは右肩下がりで、寒い時の方が売れる傾向が見られました。特に気温が10度以下の時期のシェアが伸びています。
暑いと溶けてしまうチョコレートの性質から、冬に新商品が多く発売されることも関係していそうですね。
また、10月10日「トッポの日」、11月11日「ポッキーの日」と秋に記念日があるロッテ「トッポ」とグリコ「ポッキー」に注目して見ると、グラフの傾きが強いことから「ポッキー」のほうが特に寒い時期に売れる傾向があることがわかりました。「トッポ」はチョコが中に入っていて手が汚れない点が気温による変動が少ない要因かもしれません。
カテゴリ全体とは反対に、ギンビス「しみチョココーン」は右肩上がりで夏の方が売れる傾向が強いです。2022~2023年の夏場は猛暑でチョコレート市場は苦戦したようですが、「しみチョココーン」は独自技術で常温・常温保管ができる特徴で夏場も安定した売り上げを保っているのかもしれません。
参考:猛暑で苦戦したチョコ菓子ながら続伸した「しみチョココーン」はSDGs貢献商品 おいしさ+常温流通・常温保管が強み ギンビス
また、グリコ「GABA」についてグラフはほぼ水平で、年間を通してそれほど大きな変化なく売れていることがわかります。仕事や勉強等による一時的・心理的なストレスを低減する商品のため、日常的に購買している方も多いのかもしれません。
スナック
スナックは季節や気温に関係なく通年売れそうなカテゴリではあるものの、気温データと購買データを掛け合わせると、実は寒い時のほうがやや売れる傾向があることがわかりました。
ブランドごとに見てみると、カルビーの「ポテトチップス」や「堅あげポテト」は寒い時のほうが売れる傾向がより強そうです。
カテゴリ全体の傾向とは反対に、スナック菓子の中でも暑い時期に売れているのが、ハバネロの刺激的な辛さとウマさの絶妙なバランスがやみつきになる東ハトの「暴君ハバネロ」です。25度を超えたあたりでシェアの伸びが見られました。
唐辛子の辛味が特徴的な湖池屋の「カラムーチョ」は水平に近いグラフであったことから、辛いスナックが暑い時期に売れるという傾向はあまり見られませんでした。
ポテトチップスの人気ランキングは、こちらの記事もご覧ください。
関連記事:ポテトチップスのシェアNo.1はカルビーのうすしお!|ポテチの1歳刻み人気ランキング
季節や気温による購買への影響はカテゴリ・ブランドによって異なる
アイスや清涼飲料など、暑い時期に売れる商品カテゴリは予想できましたが、その中でもブランドによって違いがあることがわかりました。
また、寒い時期に売れる商品カテゴリについては、一見すると気温とは関係がないように思えるスナックが売れているなどわかったことから、気温データと購買データの掛け合わせで新たなマーケティングのヒントが見つかりました。
なお、今回の記事の元になっているデータはダウンロードが可能なので、さらに詳細に読み解きたい方は、ダウンロードしてご確認ください。今回のカテゴリに加えてビールやRTD、紅茶、コーヒーなど各カテゴリにおける細かい変化などもご確認いただけます。
今回のような詳細なデータの読み解きができるのは、CCCMKホールディングスが約1.3億人(有効ID数)のT会員の購買・行動データをシングルIDで管理しているからです。データをもとにした分析に取り組みたいと考えている企業のみなさまは、ぜひご相談ください。
■こんな方にオススメ!
・飲料・食品・日用品業界の方
・気温と購買の関係をマーケティングに役立てたい方
・データをもとに営業活動がしたい方
※CCCMKホールディングスでは、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。
※本コラムに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
北村萌|マーケティングチーム
インサイドセールスでの経験を活かしながら
「CCCMKホールディングスのデータって面白い!」
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