『SPY×FAMILY』ファンは、アーニャの「ピーナッツ買い込んどけ!」でピーナッツを買い込んだのか?
こんにちは、CCCMKホールディングスの永田です。
集英社「少年ジャンプ+」にて連載中で、アニメ化もされた『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』。
登場キャラクターの「ピーナッツ買い込んどけ!」というセリフが店頭のPOPになっていたり、「アーニャ、ピーナッツが好き」というセリフを使用した動画がSNSなどでも大きな話題になったりしていましたよね。
ところで、スパイファイミリーファンは、これらのセリフに影響を受けて、実際にピーナッツを購入しているのでしょうか?
今回は、単行本コミック購入者 やアニメ視聴者を「スパイファミリーファン」と定義し、どのような商品を購入しているのか、TVの視聴データ※1や購買データをみてみました!
(日々のお買い物に影響するのか半信半疑ではありますが…実際にデータで検証してみたいと思います!)
※1)特定のTV機器で収集した約46万人のTV視聴データ
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ママ世代が小中学生の子どものために購入?
まずは、ファンの特徴をみてみましょう。
T会員全体と「スパイファミリーファン」を比較してみると、以下の結果でした。
「スパイファミリーファン」は、
・15~49歳まで幅広い年代に人気(ボリュームゾーンは40-49歳)
・10~20代前半の男性の構成比が高い(15-19歳では+2.3pt)
・女性は子育て世代の構成比が高い(40-44歳では+4.7pt)
特に10~20代前半の若年層に人気で、小中学生の子どもを持つ母親も子どものためにコミックを購入したり、一緒にアニメを見ている可能性も見えてきました。
また、特徴的なライフスタイルアンケート※2の結果や顧客DNA※3をみてみると、
・趣味がマンガの人が多い
・新しいもの好きで、サブスクサービスも利用する傾向がある
ことから、SNSなどで話題のマンガやアニメとして広がったことで、購入・視聴した人が多いのかもしれませんね。
※2)T会員のみなさまに、任意で回答いただくアンケート
※3)Tカードの利用履歴から機械学習で衣食住遊働などを中心に多数の項目をスコアリングしたデータ
「スパイファミリーファン」は何を購入している?
では、いよいよ「スパイファミリーファン」は本当にピーナッツを購入するのかみていきましょう。
また、ピーナッツ以外には、どんな特徴的な購買傾向があるのかも合わせて見ていきます。
「ピーナッツ買い込んどけ!」「アーニャ、ピーナッツが好き」でピーナッツを購入するのか?
セリフにもある通り、ピーナッツは登場人物の1人である「アーニャ」の大好物として知られていますが、ファンはそれに影響されてピーナッツを購入しているのでしょうか?
ピーナッツが含まれる「農産珍味」ジャンルのリフト値ランキングを見てみましょう。
※リフト値とは…分析軸・比較軸2つの軸の購入率を比較した倍率のことで、リフト値が高ければ高いほどT会員全体と比べてスパイファミリーファンが購入している特徴的な商品だと言える。
ランキングをみてみると5~7位に「人気のナッツ ミックスナッツ」を含むナッツ系の商品がありますが、残念ながらリフト値は1.02~0 .83と、特徴的な購買とは言うことができなさそうです。(リフト値は、1に近いほどT会員全体と比べて購買に特徴のない商品となります。)
結論、「スパイファミリーファン」は、
ピーナッツを“買い込んでる”とは言えない・・・!
やっぱり、、、という結果ではありますが、気を取り直して、食品全体もみてみます。
マンガ・新しいもの好きでコラボレーション商品を購入?
食品カテゴリ全体のリフト値ランキングを見てみましょう。
「スパイファミリーファン」は、
・栗山米菓「スパイファミリー小さな星を食べよ」を買っている(リフト値10.37)
・『呪術廻戦』『鬼滅の刃』『ウマ娘』など、話題のマンガ・アニメとのコラボレーション商品が多くを占める(TOP10中9商品!)
と、やはり「スパイファミリーファン」はT会員全体よりもスパイファミリーとのコラボレーション商品を圧倒的に購入していました。(その差10倍!)
また、前述でマンガが趣味で新しいもの好きが多かったことから、『鬼滅の刃』『呪術廻戦』などを好きだった人が、新たに『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』にも興味を持っていることが多いのかもしれません。
「ピーナッツ買い込んどけ!」でピーナッツを買い込んではいない
「ピーナッツ買い込んどけ!」「アーニャ、ピーナッツが好き」がピーナッツ購買につながっているのか、の検証結果はいかがでしたでしょうか?
残念ながら直接ピーナッツの購買にはつながっていないのかもしれませんが、マンガ・新しいもの好きで、『スパイファミリー』を筆頭にさまざまなマンガ・アニメのコラボレーション商品を購入していることがわかりましたね!
コミックの購買やアニメの視聴データを、食品の購買データと掛け合わせた分析は、CCCマーケティングが約7,000万人の属性・購買データをシングルIDで管理しているからこそできることです。
その他にも、購買データを基に、新商品の初動2週間を比較した4カテゴリ(アイス・菓子・清涼飲料・アルコール類)の人気ランキングを、「Z世代」をはじめとする10セグメントごとにみることができるダッシュボードも、下記よりダウンロードいただけますので、ぜひご覧ください。
無料でダウンロード可能です!
※データは毎月自動で更新します。
※PCでの閲覧を推奨しております。
今後も、世の中のできことをデータで検証してみるコラムを発信していきますので、お楽しみに!
※今回使用したデータの概要
期間:2022年4月1日~2022年6月30日
抽出元:多種多様なTポイント提携先の購買データ、TV視聴データ
対象者:全国・15~69歳の男女(満年齢基準日:2022年4月1日)
※CCCマーケティングでは、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。
※本コラムに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
永田桜子|マーケティングユニット
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