新ビール「ビアボール」は、ビール購買者ではなくお酒を「割って飲む」人が購買?
こんにちは、CCCMKホールディングスの永田です。
「新しいビールの文化をつくりたい」という思いから作られたサントリー「ビアボール」をご存じですか?
炭酸水で割って好きな濃さで自由に楽しめる新しいビールとして注目を集めています。
では、通常のビールと比べてどのような人が購買しているのでしょうか?
約7,000万人の購買・行動データから見てみましょう!
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【ビアボールVSビール】購買者属性比較
ビアボールは2022年11月に発売され、人気TikTokクリエイターを起用したWeb広告などで広がりを見せました。
飲酒離れが進むといわれるMZ世代(ミレニアル世代とZ世代)に訴求するために開発された商品とのことですが、実際にどのような人が購買しているのでしょうか?
購買・行動データから見てみます。
参考:日本初(※1)の炭酸水でつくる自由なビール「ビアボール」誕生 2022年6月21日 ニュースリリース サントリー
基本属性
まずは購買している性年代について比較してみます。
ビアボール購買者と通常のビール購買者の性年代構成比を見てみると、ビアボールは20~40代までの比較的若い年代で購買されていることが分かります。
商品ターゲットのMZ世代について見てみると、下記のようにビアボール世代でMZ世代の構成比が多くなっています。
・Z世代(20~24歳):男性+0.8%、女性+0.3%
・M世代(30~39歳):男性+2.5%、女性+0.75%
特に男性のミレニアル世代で人気が高まっているようです。
志向性
次に、特徴的な志向性(顧客DNA※)を見てみます。
※Tカードの利用履歴から機械学習で衣食住遊働などを中心に多数の項目をスコアリングしたデータ
ビアボール購買者は、ビール購買者よりも
・食:新商品好き
・遊:新しいもの好き
・情報:ネット口コミ重視
・情報:SNS発信タイプ
の志向性が強いことがわかりました。
食に関してもともと新しいものが好きな方が、SNSなどのネットで口コミを目にしたことで購買し、さらにその感想をSNSで発信することでこのような志向性の方で購買が広がったのかもしれません。
ビアボール購買者は、他に何を買っている?
購買者のデモグラ、志向性について分かってきましたが、「ビアボール」購買者がその他に購買している商品からさらに特徴を見てみます。
併買している飲料
購買している飲料の特徴的な商品TOP10を見てみると、サントリー「サントリージン 翠」、コカ・コーラ「檸檬堂 うちわりレモン」、キリン「ウイスキー陸」など瓶タイプのアルコールで、自宅で割って楽しむような商品が多くランクインしています。
アルコール以外だと、サントリー「ザストロング 天然水スパークリング」などの炭酸水が多くランクイン。
ビアボールやランクインしたアルコールを自宅で割って楽しんでいる様子が想像できます。
ビール購買者がビアボールを購買しているというよりは、もともと自宅でウイスキーやジンを割って楽しんでいた方が、新しい選択肢としてビアボールを購買しているのかもしれません。
併買しているお菓子・加工食品
購買している加工食品やお菓子の特徴的な商品TOP10を見てみると、
・加工食品:日清「完全メシ 豚辛ラ王 油そば」、まるか食品「ペヤング わさび醤油味やきそば」
・お菓子:モントワール「スパイスアップ!ナスポテト旨辛みそ」、亀田製菓「柿の種超わさび」
など、辛い商品が上位にランクインしていました。
自宅でお酒を楽しむ際にこのような辛いものを合わせる場合もあるのかもしれません。
約7,000万人の購買・行動データで購買者分析を!
注目の「ビアボール」について、どのような方が購買しているのか見えてきました。
このように購買データや属性データを掛け合わせた分析は、CCCMKホールディングスが約7,000万人の属性・購買データをシングルIDで管理しているからこそできることです。
今回の分析にも活用した購買データを用いて毎月更新される、新商品の人気ランキングも、無料でダウンロードいただけます!
4カテゴリ(アイス・菓子・清涼飲料・アルコール類)のランキングを、「Z世代」をはじめとする10セグメントごとにみることができますので、ぜひご覧ください。
※データは毎月自動で更新します。
※PCでの閲覧を推奨しております。
今後も、世の中のできことをデータで検証してみるコラムを発信していきますので、お楽しみに!
※今回使用したデータの概要
期間:2022年10月4日~2023年2月15日
抽出元:多種多様なTポイント提携先の購買データ
対象者:全国・20~89歳の男女(満年齢基準日:2022年4月1日)
※CCCMKホールディングスでは、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。
※本コラムに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
永田桜子|マーケティングユニット
「データ」と「視点」を活かして みなさまの
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