CMってスキップやザッピングの対象?!録画番組のCMを調査!
現代のテレビは大容量かつ簡単に録画ができるため、見たい番組を全部録画視聴することも当たり前の時代に。一方で、録画番組を再生する際の「CMスキップ機能」が充実してきたことにより、「CMは飛ばされちゃうもの」「誰もCMを見なくなったので手を抜かれているのでは」などとイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかし、テレビCMはまだまだ広告の花形。見る人を惹きつけるため、絶えず新しい表現方法が組み込まれ、見ごたえがあるものが実に多いですよね。
今回の調査は、関東エリアの視聴者を対象として、2つのドラマの録画視聴を調査。 比べたのは、「日曜劇場 家族ノカタチ 第2話」(2016/1/24 21:00~放送)と「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 第2話」(2016/1/25 21:00~放送)。
家族ドラマと恋愛ドラマという対照的なこの2つの番組を録画した人のCM注視率を比較してみました。(CM注視率とは、番組放送開始時の視聴割合に対する、CM放送中の視聴割合の増減比率)
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ドラマ中のCMは3人に1人が見ている!
「家族ノカタチ」の録画視聴のCM注視率は、なんと34.1%!
つまり、「3人に1人が見ていた」ということ。録画番組の視聴でもCMは意外と見られていたのです!ちなみに、同ドラマのライブ視聴時の平均CM注視率では88.2%。ライブ視聴で、CMはちゃんと見られていたようです!
視聴層によって同じドラマジャンルでもCM注視率は変わってくる!?
ライブ視聴には及びませんでしたが、録画視聴でもCMは意外と見られていることが明らかに!
しかし「家族ノカタチ」と「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」、2つのドラマの録画視聴時の平均CM注視率を比較してみると、思わぬ結果に。
「家族ノカタチ」の34.1%に対し、「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」は27.1%と、7.0%の差があったのです!
なぜこのような差がでたのか、次の2つの仮説を考えてみました。
仮説1. ドラマを見る状況によってCMの扱いが変わる?
家族ドラマはゆっくりと見るため、CMが入っても気にしない。または、家族や友人グループなど複数人で見ているためにCM時のザッピングといった個人的な行動をしにくい。一方、恋愛ドラマは、家族で見るというよりも母娘や恋人、ひとりなど少人数で見ることが多いと考えられるので、サクサク見たいと先を急ぐ気持ちから、CMを飛ばす傾向があるのでは。
仮説2. 流れているCMと視聴者との相性が関係している?
ドラマといっても、家族もの・恋愛ものというジャンルや、出演者のキャスティングによって、視聴層が異なってくる。今回のドラマでいえば、「家族ノカタチ」は親世代~子供世代までのファミリー層、「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」は20代前半がターゲットと考えられる。「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」に流れたCMでは、ファミリー向けの生活用品であったり、若者の関心が低くなったといわれている自動車やお酒だったりが多く流れていた。
※「家族ノカタチ」で流れた24 CMのジャンル内訳
生活用品(美容)5/企業CM5/お酒5/生活用品4/家電3/その他2
※「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」で流れた38 CMのジャンル内訳
自動車7/生活用品7(美容除く)/化粧品5(20歳対象商品除く)/お酒5/その他14
家族もの・恋愛ものというドラマのジャンルによっては、視聴層と相性の良いCMジャンルも変わってくるかもしれません。
結論
CMは録画番組でも3人に1人に見られていました!しかし視聴者が番組を見る目的は忘れるべからず!
CMを飛ばせるというスキップ機能がある中で、CMがちゃんと見られていることは、嬉しいことです。しかし、あくまで視聴者の第1の目的は、番組を楽しむことだということは忘れない方が良さそうです。
Detail DATA
CM注視率の平均|家族ノカタチ[第2話]
CM注視率の平均|いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう[第2話]
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